旧市街を散策(民主記念塔~プレーン・ナラー通り)
民主記念塔からは、まずディンソー通りを南のバンコク都庁舎方面へ進むと、都庁手前の右手に多くの人で賑わっているモンノムソットというお店が見えてきます。ノムソットとは新鮮なミルクという意味で、この店ではフレッシュミルクと美味しいパンが味わえます。
そこからすぐの都庁の角の交差点を右に進むとマハンノーブ通りで、通りを突き当たった三叉路に中国風の小さな廟が見えてきます。「虎の神様」を祀っている中国廟らしく、隣では豚肉や卵、糯米のお供え三点セットが売られています。
三叉路を左に折れてタナオ通りを歩くと、すぐ左手にサンパサート・スパキット門という三角形の高い門が見えてきます。この変わった形をした門は、昔この場所に屋敷を持っていたサンパサート王子が造ったものと言われています。この一帯はサームプレーン(3つの合流点という意味)と呼ばれており、サンパサート王子を含めたこの地に縁のある3人の王子の名前が通りの名前になっています。
また、このサームプレーンは日本ともゆかりがあって、10年近く前に日本の塗料会社が協力し、古く煤けた家並みを緑とクリーム色の洒落たツートンカラーに塗り替えた、という話が伝わっています。
そんな家並みの中をしばらく進み、プレーン・ナラー通りを右に折れると昔の日本のような懐かしい庶民的な町並みが続きます。よく見なければ見過ごしてしまいそうな家並みの軒先で、「カノム・ブアン」という小さなクレープを半折にしたようなお菓子を炭火で焼く小さなお店があります。バンコクの街角ではよく見かけるお菓子ですが、創業65年という堂々たる歴史を持つお菓子の味を試してみる機会はそうざらにはありません。