トランプ詐欺
宝石詐欺などと同様に、様々なガイドブックなどで注意喚起されていますが、こちらのほうの被害もなかなか減りません。2004年には91件、2005年には85件の被害が届けられており、実際にはもっと多くの人が騙されて被害にあっているようです。
こちらの方は、伊勢丹周辺やエンポリアムデパート入り口、スクンビット通りの歩道上などで声をかけられるケースが多く、一人歩きのバンコクに不慣れそうな日本人観光客を狙っています。
やはり、身なりのきちんとした詐欺犯が声をかけてきて、自分の妹が今度日本に留学することになったので、ぜひ自宅で食事でもしながら日本の話を聞かせてほしい、などと賭博のことなど一切話さずに言葉巧みに誘ってきます。
着いていったら相手のパターンに嵌ったも同然で、食事などで和みながら偶然を装った詐欺へのプログラムが始動します。パターンは様々ですが、ある時点までどんどん儲けさせてくれて、最後に奈落の底へ突き落としてくれます。
最後は、クレジットカードのキャッシングで銀行のATMへ走るかTCの換金に走るか、いずれにしても出せるだけのお金を全て巻き上げるような仕組みに嵌められてしまいます。何となく付いていってしまい、断ることができずに賭博を始めてしまった、絶対に損のしないシステムだと思ったので、など優柔不断な私たち日本人の性格を見切った犯罪システムです。バンコクでは、そんなうまい話は100%転がっていません。
また、タイ人はシャイで遠慮深いですから、見知らぬ人にいきなりこのような話を持ちかけてくるようなことは100%ありません。互いが好意を持って接近するのならともかく、街中で見知らぬ人をその場で家に誘って食事を提供するということ自体、とてもおかしなことでしょう。
そう考えたら、そんなおかしなものに着いて行くことがどれだけ危険なことかよく分かるはずです。なお、犯人はタイ人よりもタイ人を装ったフィリピン人が多いようです。