バンコクの名の由来
バンコクは、遷都から200年余りで東南アジアを代表する近代的な大都市となりました。我々外国人が当地を呼ぶのに使っている「バンコク」という名は、実は当地の正式名称ではなく勘違いから広がった「慣用名」なのです。
バンコクは、タイ語の発音では「バーン(グ)コーク」となります。バーン(グ)は水辺の村を意味し、コークはマコークというウルシ科の樹木のことを意味し、かつて当地はマコークが生い茂るチャオプラヤー川沿いの小さな村でした。
かつてのアユタヤー時代には、海外各国との交易で栄えていたアユタヤーの王朝を守るため、バンコクはチャオプラヤー川を往来する船の監視をする、重要な防衛拠点として機能していました。
その頃に、海外から渡来した西洋人が地名を誤用して使っていたものが拡がり、そのまま今日に至ってもタイ以外の国では、今のタイの首都「クルンテープ」のことを、当時の誤用のままにバンコクと呼ぶようになってしまったのです。