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最新記事【5000年02月19日】

アジア有数の近代都市であるバンコクの喧騒に疲れたら、各駅列車に乗って鄙びた港町に向う日帰りの旅はいかがでしょう。こののんびりした列車の旅では、見慣れたバンコクの街並みとはまったく違う、庶民の日常生活風景や古いオールドバンコクの郊外を体感することができます。出発地点はトンブリー地区のウォン・ウィエン・ヤイ駅です。ここから隣県の港町マハチャイまでの約1時間、メークローン線の長閑な旅を楽しみましょう。

とても小さなウォン・ウィエン・ヤイ駅は、周りを市場に囲まれていて衣料品の陰に隠れて外からは見えません。何とか探し出すと小さな駅事務所がありますから、そこで切符を購入します。終点まで10バーツの割にはしっかりした厚紙の切符をもらえます。マハチャイで降りるときに切符を渡す必要がなく、これはいい記念品になります。列車はほぼ1時間に1本、列車を待つホームでは、食堂や露店などが入り乱れ、駅に店があるのか市場の中に駅があるのか良く分からない状態です。

20年ほど前の日本のJR製電車が付いて乗り込み発車しますが、車両の両端にあるドアは開けたままです。まあ風が入ってきて涼しいので問題なし。下町の庶民的な住宅密集地を過ぎた頃から、車窓は椰子の林が続き南国情緒一杯です。各駅停車で長閑な駅に止まりつつ終点のマハチャイ駅に着きましたが、ここは本当に市場の建物の中に駅があります。ホームの周りでは豚の頭のあるお肉屋さんやお惣菜屋さん、衣料品屋さんで溢れています。

駅からは、イカやカニ、海老、貝などの新鮮な海産物を売るお店が続く中を、河口まで歩きます。ここマハチャイは、タイ湾の河口に面した鄙びた港町です。このターチーン川を渡船で渡り、対岸のバーンレーム駅からさらに線路は続きます。船着場では、小さな机に2人座って1人が切符売り、もう1人が改札です。1人で充分とも思うのですが、ここはタイ。対岸のバーンレームには時計台があり、その下には自転車の後ろに幌つき車をつけた人力三輪車が客待ちしています。これに乗って中国寺院やバーンレーム駅を一巡り、所要時間1時間で80バーツでした。

バーンレーム駅からさらに列車を乗ると、終点のメークローンまで行き着くことが出来ますが、こちらは1日4本しか出てないのでまた今度です。渡船で再び元来た岸へ引き返し、渡船乗り場の2階にある食堂でランチです。場所柄、海鮮類が安くて新鮮で大満足です。オープン食堂なのでテラスからの海風が心地よく、長閑な河口の景色を眺めているとビールの力もあってまどろみそうです。

駅の方に戻りますが、途中の大きな公園前にはイカや貝など様々な海鮮の屋台が出ており、ひとつ10バーツの値段に釣られて買い食いです。海の近くだからか、バンコクの屋台よりも新鮮でしかも安くて量が多いです。駅へ着くまでに、両側にずらりと並んだお店へ寄ってはスルメや干物などの土産を物色です。バンコクへは、来た道中と同様に各駅停車にガタゴト揺られながらののんびりした旅でした。

パタヤはバンコクからバスで約2時間の距離にあるアジアを代表するビーチリゾートです。パタヤのリゾート地としての歴史は1960年代のベトナム戦争の頃に遡ります。アメリカ兵の休養地として開発が一気に進みました。その面影は現在でも色濃く残っており、風俗店や娯楽施設が所狭しと並んでいます。

パタヤでのマリンスポーツは各種揃っていますが、海の中も外も人口密度は高めです。パタヤ周辺にあるラン島は海は澄んでいて非常に美しいのですが、こちらも本島と同様にツアー客が多くマリンスポーツも過密気味です。パタヤから南に5キロほどのところにあるジョムティエンビーチは、大型リゾートホテルが多く、パタヤの喧騒から外れているので、静かに過ごしたい方はお勧めのビーチです。

バンコクからパタヤへの移動はバンコクの東バスターミナルから20、30分おきにバスが出ていて、所用時間は約2時間から2時間半です。「バスはたばこが吸えないからいやだ。」という方はタクシーで行くと良いでしょう。事前にたばこを吸いたい旨を知らせ、数百バーツ上乗せすればOKです。値段は交渉となりますが、1500バーツ程ですみますのでぼられないようにしましょう。

バンコクの北約80キロにある、チャオプラヤー川をはじめいくつかの川に囲まれたアユタヤーは、かつてタイの都として約417年にえあたる長い王朝の歴史を持つ街です。しかし旧都とはいえ、アユタヤー王朝を滅ぼしたビルマ軍の破壊により、主だった建物はことごとく破壊され、廃墟と化してしまった旧都は遺跡の町として当時の面影をわずかに残しています。

アユタヤには、バンコクからはバスや国鉄などの公共交通を利用するか、旅行会社などが企画するツアーで行く方法があります。個人で公共交通を利用する場合には、バスならバンコクの北バスターミナルからエアコンバスに乗る方法が一般的です。戦勝記念塔そばからミニバスを利用する方法もありますが、場所が分かり辛く一般的ではありません。国鉄なら、ホアランポーン駅からほぼ1時間毎に出ており、1時間半から2時間弱の列車の旅です。

鉄道でアユタヤーに着いた場合には、街の中心とは川を挟んでいますから、駅から真っ直ぐに川に出て、渡船を利用して渡りましょう。川を渡ったら、元気な人はレンタル・サイクル、そうでなければトォクトォクなどをチャーターして遺跡めぐりを始めましょう。トォクトォクの相場は半日掛けてゆっくり回って300バーツまでが相場です。それ以上吹っかけられたら値切りましょう。

完全な廃墟になった王宮跡、相似形の美しい塔が立ち並ぶワット・プラ・シーサンペット、巨大な寝仏が横たわるワット・ロカヤスタ、破壊された首のない仏像が並び、木の根に挟まれた仏像の頭が悲しさを物語るワット・プラ・マハート、色鮮やかな黄色い袈裟を着た座仏像が並ぶワット・ヤイ・チャイ・モンコン、広大な敷地にクメール様式の破壊された寺院が並ぶワット・チャイワッタナラームなど、見所は満載です。時間があれば、アユタヤーから少し離れた美しい建造物群が立ち並ぶバーン・パイン宮殿を訪れてみましょう。バンコクを少し離れると、都心とはまったく違った景色に気分もまた一新されるでしょう。

第2次大戦中のタイでは、日本軍が物資を輸送するために、多くの戦争捕虜や現地の人を犠牲にしてビルマに続く鉄道を建設したのです。その鉄道建設で最も大変な工事を要したのが、カンチャナブリー郊外のクウェーにかかる鉄橋建設工事で、その様子は「戦場に架ける橋」の映画で克明にあらわされました。この多大な犠牲を払った泰緬鉄道は、今ではローカルの人たちの貴重な足となり、タイ国鉄の支線として運行されています。

時には、そうした歴史上の史跡を訪れてみることも興味深いのではないでしょうか。バンコクからは、南バスターミナルからほぼ15分おきにカンチャナブリー行きのエアコンバスが出ています。また鉄道の場合には、トンブリー駅から日に2本出ているナムトック線の近郊列車で向います。所要時間は約2時間半から3時間、この列車以外にも観光客向けの列車が毎朝1本出ています。ダイヤは変動しますから、現地で確認するようにしましょう。

カンチャナブリーでは、モーターサイかレンタルサイクルが便利です。クウェー川鉄橋へもレンタルサイクルで充分向える距離です。鉄橋は、戦後新たに修復されたものですが、部分的に戦時中のオリジナルが残されており、近くには当時の日本軍が建てた慰霊塔もあります。橋の下流には、戦争博物館もあり、当時の様子が克明に記録されています。

休日には、このクウェー鉄橋を挟むカンチャナブリーとナムトック間に観光蒸気機関車が走っており、クウェー川鉄橋や他の見所で徐行しながら進みます。最近では、川遊びのレジャー拠点としても名高いカンチャナブリーですが、悲劇の舞台となった歴史も忘れ去られることのないようにしたいものです。

タイ・バンコク旅行情報ガイド

タイ王国の首都であるバンコクは、東南アジア随一の近代的な大都市です。少し前までは、排気ガスが舞う交通渋滞地獄とアジアの混沌としたカオスの漂う、そして南国らしい長閑なところもある都市でした。今では、高層ビル群が林立し、高架電車や地下鉄が走るアジアを代表する国際都市としての姿を持ってきましたが、それでも伝統的なタイ文化を象徴するものが日常の暮らしに溶け込んでいて、訪れる人を虜にする、そんな不思議な魅力を持った街です。